総合商社の志望動機の作り方解説(ES・面接対策)

総合商社の志望動機

商社で検索ワードを入れると、2, 3番目に志望動機って候補が出てきた。試しに検索してみたところ、案の定過去のESをコピペして、「グローバルに働きたい人はこんな感じで」とか、「経営者になりたい人は」とテキトーな解説をしただけのゴミみたいな記事がたくさんヒットした。どういう風に考え、行動すべきか解説しないと就活生を成長させることは出来ないでしょうに

 

 

 

という訳で、今回はそういうコピペ素材ではなくて、商社の志望動機を練り上げるにあたって、考えるべきポイントを解説しよう。

 

商社に限らず志望動機の作り方の基本

 

どこの業界でも、志望動機を考えるときは、自分の過去の体験から根拠を持ってくるようにしろ。理由は以下の通り。

 

 

志望動機を作る上で過去の体験に基づいた話は信頼性がある

この話はこれまで何度かしてきた。一言でいうと、「就活始めた途端にガンジーみたいな聖人になって綺麗ごと言い出す奴が信頼できる訳ねーだろ」ってことだ。就活を始める前(つまりほんの数ヶ月から半年前くらい)までは、「ウェーイ」とか言いながら講義をサボり、勉強をせず、飲み、遊ぶためにバイト、昼頃に起きる生活、口を開けば遊びと恋愛のことばっかりみたいな生活を送ってきた奴が、就活を始めた途端に「僕はアフリカの貧しい人のために」などと言いだしても全く信頼できない訳だ。

 

 

 

そんな奴が商社を受ける理由なんて、高給・合コン・ステータス以外考えられないでしょうよ。

 

 

 

という訳で、自分はこれまでこういう勉強をしてきたこういう団体で活動してきたといったバックグラウンドを示し、「そこから考え抜いた結果、(高給・合コン・ステータスだけじゃなく)こういう理由で商社を志望してるんです」って言える就活生じゃないと話を聞く価値なんて価値無いね。

 

 

 

しょうもない大学生活を送ってきた人は、今生で徳を積み、生まれ変わった来世に期待しようと言いたいが(この嫌味3回目くらい?)、まあ、何か1つでも真面目に続けてきた人なら(バイト、サークルなど何でもいい)、これから言うポイントを押さえれば志望動機はひねり出せるから、顔を真っ赤にしてこのページを去るのは止めてくださいな(笑)。

 

 

 

総合商社の志望動機のポイント

総合商社の志望動機を考えるにあたって、次の3つが大事なポイントだ。

 

総合商社でなければならない理由

5大(7大)商社の中でなぜ御社か

入ってから新たに始めたいことを考える

 

 

総合商社でなければならない理由

総合商社ってやっぱり特殊な業界だ。日本にしかない業態で、外国人投資家にもいまいち理解されてないみたいだし。だから志望動機でもここが一番難しい。

 

 

 

総合商社って結局自分たちだけで出来るビジネスってほとんどないんじゃないかな。例えば、トヨタは自分たちだけで車を作れる訳だけど(まあ、部品メーカーが必要ってのは置いておいて)、商社はトヨタが車作ってくれないと世界で売る仕事は出来ない訳だし。

 

ということで、その道のプロではなく、間に立ったりサポートする立場の総合商社を選ぶ合理的な理由ってのを考え出す必要がある。

  

例えば、もう一度クルマの例を使うと、「私は車を通して人を幸せにしたい。ただ、車そのものを極めるのではなく、商社として世界のあらゆる車を扱い、お客さん一人ひとりに最適な一台を届けられるようになりたい」みたいな言い方なら、特定の自動車メーカー1社に入るのではなく、色々扱える商社を選ぶ理由になっているのではなかろうか?

 

総合商社は色々やっているため、「車が好きだから自動車メーカーに行きたい」みたいな明確な志望動機は作りにくい反面、逆に言えばあれこれこじつける余地がある。という訳で、まず商社のビジネスモデルを知らない人、何をやっているか知らない人はそれらを勉強することから始めよう。

 

 

 

商社のビジネスモデルについてはこの記事で詳しく解説してある。一読してから戻ってくると、ここで述べたことがより理解しやすいはずだ。

 

 

5大(7大)商社の中でなぜ御社か

これは本選考では必ずと言っていいほど聞かれる質問だ。答え方としては

 

 

ビジネス上の明確な違いを根拠にする

自分が会った人が素晴らしかったからと言う

 

バックパッカーで何か月もって大袈裟なやつじゃなく、2週間ほど普通の観光地を回っただけ。ただ、そこでも「オニイサン、コンニチワ。カッテカッテ」って日本語でめちゃくちゃ声をかけられた。そこで「やっぱ日本ってお金持ちと思われてんだ。それだけ世界で存在感あるんだ」と思った。一方、横を見れば大量の中国人旅行者がいた。このまま日本が衰退していけば、「コンニチワ」が「ニーハオ」に変わるかもしれないと考えた。ということで、日本の存在を世界にアピールできるような仕事をしたいと思うようになった。

 

豊田通商は現地・現物・現実という主義を掲げている。だからどこの商社よりも現地の人たちと近く、同じ目線で仕事を出来ると考えた。きっと自分を通じて日本という存在をアピールできるはずだ。また、ものつくりに強い商社という点が魅力的だった。やはり日本が世界に誇る製造業の活躍が、日本のプレゼンス向上に一番の近道だ。豊田通商がやっている日本のメーカーが海外進出するのをサポートするテクノパーク(工業団地)事業に惹かれた。自分は理系院生だが、どこか1社のメーカーに入って研究・開発をやるより、商社として様々なメーカーと関わり、事業を形にしていく方が魅力的だと感じた。また、将来的には日本企業が現地企業とパートナーを組み、互いに切磋琢磨できるような共同事業の橋渡し役になりたいと思う。

 

 

まあ、大体こんな感じのことを面接で言うつもりだった。普段からこんな熱い愛国者っぽい感じだとイタイ子だな(笑)。でも日本のプレゼンス向上の話は色んな所で言っていたが、50以上のオッサン連中にはたぶんウケがいいよ。 

 

今回言ってきた総合商社の志望動機の作り方を実践したこの例を見て、どんな感じか相場をつかんでもらえればよい。

 

人で決めたという志望動機を作りたい場合はOB訪問をおすすめします。

 

関連:OB訪問に行く意味と必要性!OBの探し方とOBがいない時に役立つサイト

 

 

総合商社の志望動機のまとめ

またまた長くなってしまったので、最後にまとめておこう。

 

【総合商社の志望動機の作り方のコツ】

 

自分の過去の体験をよく洗い出せ

商社でしか出来ないことを考えろ

他の商社ではなく御社という理由を考えろ

入社後やりたいことを考えろ

自己分析をしっかり行い、志望動機のタネを探せ

派手な経験がなくとも、自分で考え、勉強したことを語れればよい

 

 

三井物産の2016インターンのESは「タダで手に入るモノで出来るビジネスを考えろ」であった。商社で新たなビジネスを始められる人を求めているはず。人事が何を見たいのか考察した記事がこちら。

 

三井物産2016インターン緊急対策!人事は就活生の何を見たいのか?

 

 

 

 

 

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