【通信インフラ業界】NTTドコモ・KDDI・ソフトバンクのキャリア3社の違いを比較!就活生必見
今回は通信大手携帯キャリア3社(NTTドコモ・KDDI・ソフトバンク)各社の違いを就活生向けに比較します。ぜひESや面接などの選考対策に活用してください。
▼通信業界にエントリーするメリット
・採用人数が多い(文系のみで数百人)
・大企業
・学歴フィルターが弱い
・転職市場で強い
通信業界はどんな業界を志望するぜひエントリーをおすすめする業界です。
実は通信ケータイキャリアの3社は個人の携帯に回線を提供するだけでなく、法人向けやケータイ事業にシナジーを創出するためのコンテンツ事業などさまざまな事業を行っています。
さらに各社企業文化・社風が違うので 自分にあった企業を選びましょう。
通信業界各社の事業内容の違い
通信インフラ業界各社ははっきりいっって事業内容が大きく異なります。自分の就活の軸と比較してブレない企業選びを行いましょう。
まずは各社のセグメントを一気に全部書き出しました。簡単に見れるように箇条書したので、ざっと眺めてください。詳細は記事後半で解説します。
NTTの事業内容
・地域通信事業:一般家庭向け電話と固定回線⇒NTT西日本・東日本
・長距離・通信事業:クラウドやデータセンター⇒NTTコミュ
・移動通信事業:個人向け・法人向け携帯キャリア⇒NTTドコモ
・データ通信事業:SIer・システムの開発・提供⇒NTTデータ
・その他の事業:不動産・金融・建築・電力など⇒NTT各子会社
KDDIの事業内容
・パーソナルセグメント:個人向け携帯、固定回線、電力
・バリューセグメント:個人向けのECサイトや決済システム
・ビジネスセグメント:法人向けソリューション提供
・グローバルセグメント:海外でケータイ事業
・その他:通信設備の開発・保守、新規研究など
ソフトバンクの事業内容
・個人通信事業:個人向けケータイ拡販
・法人通信事業:法人向けネット・クラウド・AIなどの販売
・スプリント事業:アメリカのケータイ会社
・ヤフー事業:ネット広告やイーコマース、会員サービス事業
・流通事業:海外で携帯端末の流通、国内でPC向けソフトや機器の販売
【企業比較の要点】
通信業界3社とも個人・法人の両方にケータイやネットのサービスを行っているのは共通の事業です。
しかし、NTTのみ海外でケータイ会社事業に関わっていないです。
※NTTデータ・コミュニケーションズは海外あり。
KDDIはコンシューマー系のコンテンツの拡充を行いau経済圏を作っています。例はauウォレットや電力など。
ソフトバンクはM&Aを通して色んな企業を取り込んで大きくなりました。そのため法人向け営業ではIBMのAI(Watson)やPepperなど多岐にわたる選択肢を持つことで強みを創出することに成功しています。
【業績】NTT(ドコモ)の企業分析
2018年度のアニュアルレポートからNTTグループの事業別の営業利益を紹介します。
NTTの営業利益だとかなり移動通信事業(ドコモ)に偏っている。
ケータイ事業は各社利益が大きいです。しかし近年、行政の規制により通信業界に変化が起きているので選考前にはきちんと通信業界が直面している時事問題を入れておきましょう。それだけで他の就活生と差別化することができます。
NTTコミュニケーションズとNTTデータの事業は海外でクラウドが高い評価を受けており、SIerとしても超一流です。
【業績】KDDI(au)の企業分析
KDDIもNTTと同様にケータイ・ネット事業が売上・営業利益ともに大半を占めています。
KDDIの強みであるバリューセグメントでは、動画の配信、J:COMへの出資、イーコマース、金融事業の拡大など個人をターゲットにして収益化を図っている。
KDDIはケータイキャリア契約ユーザーに対して日常サービスを提供して「au経済圏」を目指しており、ここは今後力を入れていくセグメントだろう。
【業績】ソフトバンクの企業分析
ソフトバンクはM&Aを通して色んな企業をグループ企業としてソフトバンクグループとして拡大化しました。企業理念である「情報革命で人々の幸せに貢献」というビジョンはぜひ就活で抑えておきたいキーワードです。
ソフトバンク自身が発表している事業内容と売上高・営業利益の構成は以下の通りです。
ソフトバンクグループの事業の柱はケータイ・ネット事業とヤフーです。ソフトバンクグループの各事業の主要企業は以下の通りです。
国内通信事業:ソフトバンク、Wireless City Planning
スプリント事業:Sprint Corporation
ヤフー事業:ヤフー、アスクル
流通事業:ブライトスター
その他:ソフトバンクホークス
通信キャリア業界のケータイ事業での比較
やっぱこの3社だと身近なケータイ事業の比較は気になる所だろう。文系なら配属先として多数を占めるのがケータイ事業になるのできちんと抑えておきましょう。
ケータイのシェアでいうと、依然ドコモが強くいですが、年々ソフトバンクがauに肉薄しているといったデータがありました。
▼ケータイシェア内訳
・ドコモ:46%
・KDDI:29%
・ソフトバンク:25%
大手キャリアのみの比較ですが、近年MVNO(格安SIM)のシェアも増加しているので各社のケータイ周辺のコンテンツ事業でシナジーの付加価値を意識して志望動機を作り込むことをおすすめします
通信業界各社の目指すビジョン
通信キャリア業界各社の目指すビジョンを解説します。自分の就活の軸に触れる企業を選んで志望度を考えましょう。
NTT:選ばれ続けるバリューパートナー
KDDI:通信企業からライフデザイン企業への変革
ソフトバンク:情報革命で人々の幸せに貢献し、世界の人々から最も必要とされる企業グループ
一社ずつ解説します。
NTTの中長期のビジョン
結論:BtoBtoXへの転換
通信という商材を使った価値提供へ。
就活生世代はスマホユーザーですが、一昔まえのガラケー時代は今のように充実したアプリなんかなくて、キャリアの提供するサービスをよく使っていました。もちろんラインもなくメールが中心でした。
「ケータイでも家の回線でも、通信会社は回線を提供するだけではダメ。」というのがNTTの方針です。これをB2B2Xモデルへの転換として掲げている。「回線提供事業」のみではいけないといった危機感をNTTグループとして持っている。
「NTTと組んでサービスを提供しませんか」と色んな企業を誘い、地方自治体や企業を“パートナー”として捉えて一緒に高い付加価値を提供していこうというビジネスモデルを目指しています。
B2B、B2Cのみの事業ではなく、企業や自治体などさまざまな利害関係者の中間企業として価値提供を行うのがB2B2Xの概念です。最近だとNTTグループはもちろん海外事業の拡大にも注力しています。
KDDIの中長期のビジョン
結論:キャリアユーザーへの価値提供
KDDIはより「一般のお客様に近い視点」で、あらゆるサービスを提供して回線だけでなく付加価値を提供する会社を目指しています。
NTTと同じでKDDIも「回線を提供するだけの会社」に危機感を感じています。
技術力や規模でNTTに劣るKDDIは「au経済圏」でお客様に近いサービスの組み合わせで勝負しようという戦略をとっています。ケータイ事業での顧客データ(ビッグデータ)を上手く使って生活に関係するあらゆるサービスの開発を行っています。
海外展開では、ミャンマーやモンゴルといった途上国でケータイ事業に参画しています。KDDIが途上国で事業を行うノウハウが蓄積されれば、今後もさらに安定した成長が見込めます。
ソフトバンクの中長期ビジョン
結論:M&Aでグループを大きくして多くの商材で価値提供を行う
ソフトバンクは「情報革命で人々を幸せにする」が企業グループの理念です。
莫大な金でボーダフォンを買収して携帯事業に参入したり英国のARMを買収したりしている。ソフトバンクは世界中のITベンチャーやAI領域に投資しており、M&Aを通して法人営業のソリューションの幅が広いのが強みです。商材の数は1,000を超えます。
アニュアルレポートでは、ケータイ事業でARPU(Average Revenue Per Unit:一回線当たりの収入)を上げると言っているが、これはKDDIの方針と同じ路線です。
通信業界各社の社風・企業文化
簡単に各社の企業文化や社風をまとめます。カラーが自分にあわない会社に入社しても入社後後悔して退社する若手社員が多いので企業のカラーは把握しておきましょう。
NTT
⇒出世は学歴主義。古き良き日系企業。ゆったりでワークライフバランスを求める人向き。KDDI
⇒ソフトバンクとNTTの中間のような会社。万人に合う企業。
ソフトバンク
⇒ハードワークでガツガツした文化。しかし飲みなどは比較的自由参加が許される。給与体系は実力主義。
特にNTTとソフトバンクでは真反対なほど社員のカラーや企業文化が違うので選考を受ける学生はきちんと社員にあったりするのをおすすめします。
通信キャリアインフラ業界まとめ
通信業界は変化が激しく、時代の最先端の業界なので死ぬ気で勉強しましょう。特に入社後もルールが変わったり技術が変わったり次々に最先端の商材を扱うことになるのでそういったことに刺激をかんじることができる人にはおすすめの業界です。
今後はパソコンよりモバイル端末が主流になります。そして革新的な技術やサービスが生まれるだろうが、その中心はスマホだろう。
そんな中で、ソフトバンクはもとよりNTTもKDDIも単なる通信回線提供者にとどまらず、自分たちで付加価値を提供できる会社を目指しています。そこで自分がなにができるか考えるのが大事です。
▼今回の記事のポイント
・NTTはクラウド、システムインテグレーションで大手
・KDDIはau経済圏を作り個人向けサービスに強み
・ソフトバンクは今のところ国内通信事業とヤフーが収益源
・3社とも主体的に価値を提供できるようになりたい
・時代の最先端の業界なので勉強が必要
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